ナツノヒカリ
夏の暑さが続いている。
僕がいるこの街にはやけに肌に纏わりつく空気を従えた、くっきりとした入道雲が威張っている。
こんなに飛び出したい空の色をしているのに、出掛ける場所も時間も、一緒に歩いてくれるひともいない。
今年ももう半分はとうに過ぎているけれど、既に十分すぎるほど色々とありすぎた年だ。
こんな夏を迎えるなんて、1年前の僕は想像すらしていなかった。
-----
ジンラミーに嵌っている。
カウンティングできればそりゃ強いんだろうけど、場に出たカードなんていちいち覚えていたら知恵熱を起こしてしまいそう。
雰囲気で「あそこら辺取ってたな」くらいの感じでプレイしてるけど、駆け引きと運のバランスが絶妙。
流石ポーカーとコントラクトブリッジに並ぶ世界3大カードゲームなだけある。
誰かとゆっくりジンラミーしたいなあ。
とりとめのない話をしながら、珈琲を飲みながら。
-----
アイスクリームが食べたいよ。
心まで届く甘さの、チョコレートアイスクリームを。
「美味しいね」そう言って笑う横顔の素敵なひとに出逢いたい。
-----
だからまだ
君を抱きしめてなかった
だからなぜ
君の髪に触れなかった
あのままで他に何もいらなかった
だからさ ねえ
君が好きと言えなかった
ほらあの日だって