水色メランコリー

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素敵なものを求めて彷徨う。 ぬるゾンビ/ぬるゲーマー/ぬるロマンチスト

お笑いのはなし

いつの頃からかお笑いが好きだ。それは僕の根底にあるし、常に勉強にもなっていると思う。

笑いのメカニズムは様々あると思うけれど、基本的な形は上下の「格差」にある。

例えば人や物を弄ることで笑いをとる手法。これは演者が上に立つパターンで、毒舌や世間を皮肉るケースが多く、漫才でも"ツッコミ"がこの役割を担っている。

対して自分を下げる手法。これは漫才でいう"ボケ"。かの有名なチャップリンもそうだが、特徴としては弱者的立場で弄られたり滑稽な言動が分かりやすい。

つまり知らないうちに、バラエティ番組を観ながら僕らは演者を下に見たり自分が皮肉られたりすることで笑っているのだ。

まあ多くの人はそこまで考えてお笑いを見ないだろうし、そう考えだすと人によっては純粋に笑えなくなったりすると本末転倒なので僕が論じるのは野暮かもしれない。

要はお笑いが好きだということです。

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中学生の頃から「爆笑オンエアバトル」や「エンタの神様」、バラエティ番組では「はねるのトびら」なんかがあった世代。

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その中でも同県出身のくりぃむしちゅーに惹かれ、彼らに憧れて出身校を受験して、彼らのオールナイトニッポンを3年間ずっと聴き続けたのはかけがえのない青春。まるで2時間の漫才を聴いているようなラジオで、2人とも仲が良いんだなあと思うとそれだけで幸せだった。オールナイトニッポンが終わると知らされたのは高校3年生の時で、どうしようもない喪失感に襲われたのは良い思い出。

MDに録音して大切に保管して、イヤホンつけてニヤニヤしながら通学してた頃が懐かしい。

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漫才ではアンタッチャブルが好きでした。山崎の突拍子もないボケとまくし立てる柴田のツッコミは見てて気持ちが良いし、何より本当に楽しそうに漫才をしている2人を観るのがとても好きだった。だから柴田の問題があっての10年間は山崎だけテレビが出ていて寂しかったんだけど、有田の図らいで「全力!脱力タイムズ」でサプライズで漫才をする流れになったのはとてもびっくりしたし、多分観ながら泣いていたと思う。

因みに柴田は競馬好き。くりぃむしちゅーとも深い関わりのあるコンビだし、好きにならない理由がない。

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M-1で感動したのは、やっぱり霜降り明星。正直2018年のM-1で初めてちゃんと観たくらいお笑いに触れていなかった時期だったけど、彼らのテンポの良い漫才とセンス、会場の盛り上がり、そして優勝したときの2人の涙で一気にファンになった。2人とも"良い人"というのが伝わってきて、楽しそうに漫才をしている姿が輝かしく見えた。粗品も競馬が好きだし、せいやの幅広いエンタメの知識と表現力も素晴らしい。年齢がそこまで変わらない(3年しか違わないがそれでも多少のジェネレーションギャップがあるのは驚きだ)し、2人の趣味や経験との共通点も多い。オールナイトニッポン0は毎週欠かさず聴いている。

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こうして書いていると気付くことがあるが、僕は①仲が良い②楽しそうにお笑いをやっている③人の良さが伝わる、というコンビや芸人が好きなようだ。これは多分お笑いに限らない。仲の悪いバンドの音楽はあまり聴きたくはないし、やっぱり熱意を持って撮影した映画が観たい。

そこにあるものは何だろう。この感覚は興味深いし、暫く俯瞰的に眺めてみることにする。

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なんだか書きながら涙が出そうになってきたのでこのくらいで。

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因みに最近のオススメお笑いコンビはラランド。センスが光る良いコンビだと思う。