モノローグ
哀しいほどに、何の進展も無かった。
ただ無駄に月日が過ぎて、苦しい思いをして手に入れたものが流れていく。
目に見えて、もはや現実かどうかさえ怪しくなるくらいの理不尽が手に取るように感じられた。
あたたかさなんて何処にもない。あるのはただの悪意と上辺だけの言葉。
ふと浮かんできても心の何処かへ押しやっていたけれど、行き着く先がこんな結末だと知っていたなら、果たして僕は選び取ったのだろうか?
ひとの心の移ろいを思う。
悪意、怒り、苛立ち、そんなものはこの世から無くなれば良いのにとも。
それは僕の中の感情に対しても。
過ぎていく日々はそれらを洗い流してくれるのだろうか?
いつかの未来にもまだ吹き曝しの状態で残されたままなのだろうか?
いずれにしても、後ろ向きの話はもういい。
僕の方なら、ひとの心を持ちたいよ。